既成のブロックプリントの概念を覆す、独自のデザイン、表現を展開する向井詩織。インド・アジュラクプールの工房で外国人ブロックプリンターとして活動しながら、「“手で押す“という行為のダイナミズム」、 「ブロックプリントだからできる表現」を追求し続けています。

伝統的なアジュラクプリントではタブーとされていた、重なり、ずれ、かすれなどをあえて強調した予測不可能な文様は、誰も見たことのない新しい世界。インドの太陽や風、大地を感じる力強さ、そして日本的なミニマムな美的感覚、はかなさ、ひと言では言い尽くせない要素が詰まった布は、まさに１枚の小宇宙です。まだ20代の作家の感性とエネルギーから生まれるテキスタイルの世界をお楽しみください。